ダメな人間なんていないんだー学年ビリから慶應大に合格したギャル<書評>

ほんの少し前に、ネット上でも話題になっていた、ある金髪ギャルの話。STORYS.JPで話題になった実話を描いたこの本。買ったその日にあっという間に読み終わってしまいました。面白くて、学べて、最後にちょっとほろっとしちゃう女の子と先生、家族の話です。
受験だけではなく、子供の教育全般や、部下への関わり方にも非常に参考になるポイントが満載でした。

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金髪ギャルのさやかちゃん

この話の主人公となるのは、名古屋ではお嬢様校と呼ばれるエスカレーター式の女子高に通っていたさやかちゃんという女の子。作者でもある坪田先生のもとに現れたとき、彼女は金髪・へそ出し・厚化粧にキツイ香水。なんでこの子がここに、と坪田先生は思ったそうです。聞けば、無期停学を何度もくらってエスカレーターでの進学は難しく、でも外部受験をするほどの学力もなく、お母さんが塾の評判を聞いて連れてきたとのこと。

そんな姿を見たら、進学なんて無理でしょって思う人がほとんどだと思います。きっと私も、そんなギャルに進学なんて、って思ったんじゃないかと思います。でも坪田先生は、自分がした挨拶に丁寧に挨拶を返す姿を見て、「見た目はドギツイけど、根はめちゃくちゃいい子だ」と確信したそうです。

ここから、さやかちゃんと坪田先生、お母さん(さやかちゃんはああちゃんと呼ぶ)を中心とする家族のストーリーが始まっていきます。

 

 

 

小学校4年生レベルの学力

入塾するにあたって、坪田先生はさやかちゃんに志望校を尋ねます。

そこで、彼女にまずは「志望校どうする?」と聞いてみました。「よくわかんない」という返答でしたので、「じゃあ、東大にする?」と言うと、「東大は男たちが、なんかガリ勉で、すんげー厚いメガネしてそうで、ダサいからイヤだ」と言います。

なるほど(笑)と思い、「じゃあ慶應にする?慶應ボーイって聞いたことない?だって君みたいな子が慶應とか行ったら、チョーおもしろくない?」と聞くと、「おお。確かに!超イケメンいそう!しかも、さやかが慶應とか、超ウケる!」と笑いだしました。

こんなノリで、さやかちゃんの志望校は決まったそうです。薦めた先生もすごいし、ノッてるさやかちゃんもすごい。みんながダメだって思いそうなこの状況で、坪田先生は「すごい可能性を秘めた愛すべきアホだ」と思ったとのこと。

このあと行われた学力テストでは、さやかちゃんは予想どおりひどいもの。strongを日曜日と答えたり、japanをジャパーンと答えたり。Hi,Mike!という呼びかけを、ヒー、ミケ!と答えたり。それでもさやかちゃんは、「当たればラッキー」という気持ちで、しかも嬉しそうに問題に答えています。学校の先生が勉強について全く期待していない中で、坪田先生はいろいろ聞いてくれる。そんな大人の存在が、さやかちゃんには嬉しかったのかな、と思います。

そんな坪田先生とさやかちゃんの慶應受験への挑戦は、出会った高校2年の夏から約1年半、続いていきます。

 

 

 

ああちゃんの存在

さやかちゃんが頑張る原動力になっていたもののひとつに、さやかちゃんがああちゃんと呼ぶ、お母さんの存在があります。

塾に来た当時、両親は教育観の違いなどから仲が悪い状態だったとのこと。さやかちゃんの受験への挑戦も、お父さんは相手にしていなかったそうです。だから、塾への追加費用が必要になったときも、お父さんは出してくれなかったので、ああちゃんが必死でかき集めて払ったのです。そのお金の束を見て、「このお金の重み、わかる?」と聞かれたさやかちゃん。ああちゃんに、「ああちゃん、私、絶対受かってみせるから。絶対、いつか倍にして返すから」と言ったそう。そしてお父さんに対しては、「絶対に見返してやるからな」と思っていました。

この隙間風の吹いた家族にも、さやかちゃんの受験への挑戦を通して、少しずつ変化が生まれていきます。

 

 

 

慶應合格への壁

坪田先生の指導により、学ぶ楽しさをおぼえたさやかちゃんは、スポンジが水をどんどん吸って行くように、どんどん知識を吸収していきます。坪田先生の指導法もさることながら、素直なさやかちゃんの性格もいい方向に働いたのでしょう。

しかし、受験まであと半年で受けた模試の結果、合格判定は「E」(絶望的)。さやかちゃんも少し手ごたえを感じていただけに、かなりこたえたようです。それでも、英語の偏差値は70超え。入塾当時は30しかなかったので、かなりのジャンプアップです。それでも、慶應の壁は高い。この頃、さやかちゃんは初めて本気で「無理」と言い始めます。なかなか上がらない判定、溜まっていくストレス。

それでもさやかちゃんは、支えてくれる人たちの存在もあり、再び勉強に没頭するようになります。

一度見てくるといい、と坪田先生に言われて、慶應大学のキャンパスをああちゃんと見に行ったさやかちゃん(名古屋から車で行ったそう)。行くときには落ち込んでいたさやかちゃんは、帰りには「やっぱり慶應がいい」と言いだします。

いろいろな葛藤を乗り越えて、いよいよ受験のときへ。そこには、思わず「マンガかよ!」と言いたくなるようなドラマティックな結末が待っています。

 

 

 

まとめ

実はこの著者である坪田先生は、長い塾講師の経験だけでなくベンチャー企業の経営もしているそうです。さやかちゃんの慶應合格へのサクセスストーリーには、坪田先生の受験に対する知識と、心理学的テクニックなどを用いた巧みな指導方法がたくさんちりばめられています。

巻末に、さやかちゃんの手記もあります。慶應でもたくさんのことを学び、天職と胸を張って言える仕事に就いているそうです。「頑張る」って意外とよかったと、振り返っています。

私ももっと勉強したい。あとで「よかった」と思えるくらい、死ぬ気で頑張ってみたい。そう思わずにはいられません。

子供を持つ方、部下を持つ方はもちろん、頑張るってどういうことだっけ…?となりがちな現代を生きる人みんなに読んでほしいと思います。面白かった!!

 

 

 

 

今日のおまけ

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サーフ、撫でろと催促するの図。前足を乗せてくるのは可愛いんだけど、爪がイタイんだよね。もうちょっとソフトにお願いしますよ。

 

 

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この記事を書いた人

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当ブログの管理人:小松亜矢子です。

フリーライター/元ナース/元うつ病患者。福岡県出身、横須賀市在住。

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